お釈迦さまが入滅された(亡くなった)2月15日に勤める追悼報恩のための法要です。お釈迦さまは29歳で出家し、35歳で「さとり」の境地を得られましたが、80歳で入滅したときをもって、身体的な「苦」からも脱し「完全なるさとり」、いわゆる「涅槃」(ねはん)に入られました。
涅槃とは、古代インドのサンスクリット語「ニルヴァーナ」の発音を漢字で表記した言葉。「ろうそくの火が吹き消された状態」のことを指し、そこから、「燃えさかる煩悩の火が吹き消された後の寂静な状態(=さとりの境地)」を意味しています。お釈迦さまの周囲には多くの弟子や人々、そしてさまざまな動物たちまで駆けつけ、涙にむせび悲しんだとされます。
涅槃会では、その様相を描いた絵図「涅槃図」やお釈迦さまのお像を祀ります。当寺院では、1800年(寛政12年)に描かれた涅槃図を毎年祀っています。

